2006年03月15日

裁判員制度と少年犯罪厳罰化

Catch_main_1 09年の春までに裁判員制度が始まることになっている。最高裁は13億円、 日弁連も3億円の広報予算を組んで周知に努めているようだが認知度はきわめて低い。 その制度変更がもたらすであろう影響の大きさを考えればちょっと異常な事態という気がする。

裁判員制度については本山の法務省最高裁の特設サイトを見ると分かりやすいし、 制度上の問題点については高野善通さんのブログにおいてクリティカルに指摘されている。 ど素人のわたしにも非常に理解しやすかった。

なぜこんなことを書いているかというと、今日こんなニュースがあったから。以下引用。

最高裁の司法研修所は15日、 市民と裁判官を対象に実施した量刑意識に関するアンケート結果を発表、両者に大きな隔たりがあることが明らかになった。(中略) 殺人事件を素材とし、39の量刑ポイントについて意見を聞いたところ、違いがはっきり分かれたのは少年事件。裁判官は「軽くする」 が90%を超え「重く」はゼロだったが、市民は約半数が「どちらでもない」を、25・4%もの人が「重く」を選択した。 将来の更生のため刑を軽くするなどの配慮がある少年法を前提とした「裁判官の常識」が通用しないことが浮き彫りになった。(共同通信) - 3月15日17時23分更新

これを見て椅子から転げ落ちそうになった。読み間違ったかと思って見直したくらいだ。
まず「軽くする」じゃなかった裁判官が全体の10%近くもいるということ。こいつらの氏名を公開してほしい。 でなければ公の場に出てどういう論理でそう思うのか語るべきだろう。 その裁判官により少年審判を受ける側にとってはたまったものではあるまい。

次に市民側。4人に一人が成人より刑を重くすべきだと考えているのだそうだ。 ここにこのアンケートについての報道があるがこれでは良く分からない。 どういう質問の仕方をしたのか。そしてその集計方法についても詳細に知りたいと思った。如何に扇情的な報道が氾濫する昨今とはいえ、 この結果はわたしにはにわかに信じられなかったからだ。

テクノラティで検索してみた。「大澤唱二の気まぐれ日記」 さんがこのトピックについて語っておられ、わが意を得た思いだった。(ちなみにこれが初トラックバック。ややテンパる)

刑を重くする前に、 犯罪を犯すにいたってしまった少年の心の問題を明らかにして、ケアをすることが重要ではないでしょうか。さらに、 子どもたちが心に問題を抱え込んでしまわないような、健全な社会を作っていくべきではないでしょうか。 子どもはどうしても親や大人からの影響を受けやすいですから、前回のエントリーでも書いたような、 毎年3万人以上の人が自殺するような病んだ社会をどうにかすることが、 少年犯罪を減らすことにもつながっているような気がします。

 

以前知り合いのオランダ人と日本の対外援助について話していたところ「お前の国は年間3万人が自殺してるんだろ。 内乱状態じゃないか。自分の国をまず何とかすべきだろう」と言われ、ぐうの音も出なかった。 自殺願望者はこの何倍いるのか想像もつかない。経済状態ももちろんあるのだろうが、 わたしは日本人の精神構造や家族や地域などの周辺環境が変化し、 以前より容易に自死への道を選びやすくなってしまったのではなどと勝手に思っている。

なんか昨日に続きまたブルーな気分だ。

 

 

posted by Aequitas at 21:17 | 沖縄 ☀ | Comment(1) | TrackBack(1) | ニュース雑感
この記事へのコメント
はじめまして。引用していただきありがとうございます。
いきなりページビューの数が跳ね上がっていて、何が起きたかと思いましたが(笑)、賛同して下さる方がいたのだとわかってとても嬉しかったです。

「内乱状態」。なるほど、その通り(苦笑)。
核家族化が進んだり、女性の社会進出が進んだことで、子どもも大人も心を癒せる場所がなくなってしまったのかもしれませんね。
そういう環境などの変化に、制度やら日本人の意識やらが付いていけていないのかなぁという気がします。
少なくとも女性の社会進出を止めるわけにはいかないので、共働きでもゆとりを持って子育てができるよう労働時間を考えてもらうとか、核家族でも大丈夫なように地域での支え合いを充実させるとか…、ああ、課題山積。
本当に、ブルーになってしまいますね(汗)。

では、失礼します。
Posted by 大澤唱二 at 2006年03月15日 22:38
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少年犯罪
Excerpt: 少年犯罪少年犯罪(しょうねんはんざい)とは、少年が犯した、または犯したとされる犯罪のこと。日本では、少年法2条1項に定義されている少年、すなわち20歳に満たない者(男女とも)が犯した、または犯したとさ..
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Tracked: 2006-05-18 05:58
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